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講演会報告:安藤光義氏「縮小再編過程の日本農業:2015年センサス分析と現地実態調査結果」

一般財団法人農政調査委員会では、2018(平成30)年7月5日、『日本の農業』第250・251集刊行記念講演会を、日本農業研究会館1階会議室で開催しました。

講師の安藤光義氏

講師の安藤光義氏

『日本の農業』第250・251集の編著者である安藤光義氏(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)をお招きし、「縮小再編過程の日本農業:2015年センサス分析と現地実態調査結果」と題してご報告いただきました。2010年農業センサスで示された急激な構造変動について、政策的な要因による一時的なものであったかどうかを統計分析と8地域の実態分析で解明した『日本の農業』第250・251集「縮小再編過程の日本農業」を資料に、補足資料も交えながら講演・質疑応答が行われました。大学院生から産・学・官まで、各方面よりご参加のお申し込みを頂き、満席で盛況のうちに終了いたしました。

安藤氏は冒頭に、2015年農業センサス分析から日本農業が本格的な縮小再編過程に突入したことが示された、と概況を説明され、とくに後継者がいない大規模経営の脆弱性が表面化していることが、全国各地の点的な実態調査の結果で出てきたことは衝撃だった、と報告のポイントとご自身の驚きも含めてお話しいただきました。

《講師略歴》
東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農業・資源経済学専攻 農業構造・経営学講座 農政学研究室所属)。1994 年東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。茨城大学農学部助手、同助教授を経て、2006年より同准教授、2016年より現職。一般財団法人農政調査委員会の評議員を務めるほか、各種学会・委員会でも委員等を歴任。博士(農学) 。

吉田理事長

開会の挨拶をする吉田俊幸理事長。講演会に先立って、「本講演会の内容は、日本の農業の現実を踏まえて地に足の付けた方向性を考えたり、今後の議論を進めたりする上で大いに貢献する」と重要性を説明した。

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